『セプテントリオン』

keel

2009年05月28日 01:39

次はいきなり大物で、なおかつキャラゲーというよりは映画を基にした作品代表作の位置づけの作品。
ポセイドンアドベンチャーを基にしたとされるスーファミのゲーム、『セプテントリオン』。

5月28日追記 なんか別の作品のレビューになってたので修正しました…
映画原作といえばスウィートホームも捨てがたいのだが、俺はアレちゃんとやってないからこっちで。

こっちはちゃんとグッドエンドも見たよ~
神父さん、何か幸せそうに「おお、神よ!」って言ってるよ。
みんな見捨ててクリアしようとすると、別の意味で「おお、神よ!」ってなるんだけど。


…はしゃぎすぎなネタばれはさておき。

このゲームのポイントは、基本アクションゲーム。でも敵は倒さない。
仲間集めはアドベンチャー。変わった会話システムが搭載されている。
船の中を迷路でさまよう、タイムアタック要素がある、というかストーリー上時間をせかされる必要がある。
そして、大まかにランダムで、予兆はちゃんとあるアクシデント。
最後に、丈夫なのかひ弱なのかさっぱりわからない、足手まといな仲間たち。


ひたすら出口に抜けるための道を探して進むアクションゲーム。
この時点で、類を見ないジャンルになっているかと思われる(今はそうでもないか)。

んで、変わった会話システムは、我々が基にした(かった)、会話の進行・無視の二通りの選択肢をボタン1つで分岐させるというもの。
セプテントリオンといい、我々のウェッジインシステム(←宣伝)といい、なぜこういったシステムを搭載したいのかというのは、やってみないとわからないものだったりする。
確かに、実際によくある選択肢では、選択肢が出現する場所で”どちらを選ぶ?”といった選択肢が提示され、プレイヤーはどちらかを選んで話を進める。
しかし、その提示される選択肢がきわめて不自然なものであり(たとえば「外に遊びに行く」と「もうちょっと部屋で待つ」など)、それすらも選択させるためにゲームの進行を停止させるのは忍びない。
だからこそ必要なシステムだということだ。

もちろん、不必要に選択を促さないつくりにすることが大事だし、たいていのしっかりしたゲームはその辺はある程度攻略できている。
ダメだった作品はここには挙げないが、プレイしていると違和感を覚える選択肢、というのがどうしても出てくるのは、ノベルゲームやアドベンチャーゲームによくある欠点の一つだ。

もちろんこのシステムには不都合があり、この選択でクリアを左右されることがあり、そのタイミングがイマイチわかりにくいのだ。
「黙れカーク」で黙らないと今までの苦労がおじゃん、なんてちょっとやだ。

ゆえに、こういった選択肢は、あまりストーリーを大幅に揺るがすためのものでない方が望ましい。
システム自体は好きなのだが、この辺がちょっと納得いかなかったな。



んで、仲間を集めると、今度は彼らを自分で誘導しないといけない。
これが曲者で、上手く誘導しないと、彼らはマヌケなので、下手をするとどんどん高いとこからダイブしまくって、大分仲間を失ってしまう(すまん)。
逆に、これがこのゲーム醍醐味の一つになっているので、ぜひぜひイライラを楽しんでもらいたいなあとも思ったり。


時間制限は1時間設定で、うまくだれるタイミングから回避させている。
また、難しくはあるものの、無理な時間制限でないところも良い。
しかし、刻一刻と時間が迫るたびにクリア難易度が上がっていくので、その辺はどうなんだろうと思わざるを得ない部分がある。

そしてそのクリア難度が上がる、というのは、時間が経過するたびに船室が浸水していき、部屋が水浸しを通り越して水没するのだ。
その水の中にいつまでもいると、主人公も仲間も、おぼれる。主人公は失神するだけだが、仲間はおぼれ死ぬ。これがまたきつい。

最後にアクシデントだが、これは船が時間により90度から逆90度まで傾くもので、どう傾くかは現在の角度プラスマイナス30度くらいのどちらかに傾くもの。
この傾き加減がランダムで、しかしその傾くタイミングは船のゆれによって兆候を示し、イライラしながらも納得を獲得している点は評価されるべきだと思う。


そんなこんなで面白いゲームではあるのだが、いかんせん、難易度が高い。
実は一人単独でもクリア自体は可能なのだが、これ自体大変で、マップがわかりにくいとか、若造でプレイすると仲間がさようならするとか、しかしそのあとのボイラー室が大変だったりする。
原作でも意味なく誰か落ちたりしたシーンなのだが、これがアクションゲームのステージとして、なかなかの難易度だ。
上からなんか降ってきたり、時間制限が過ぎると下から水が迫るとか、スーファミのドラキュラを思い出すぐらい恐ろしい。
少々手厳しいのが、難点になる。


しかし、このゲームは俺が紹介するまでもなく元々評価されているので、ぜひ一度はプレイして欲しいタイトルである。
アクション派なら、続編ポジションであるファイアーメンもオススメだ。


今日はこれで終わり。
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