さぽろぐ

趣味・エンタメ  |札幌市豊平区

ログインヘルプ


アクセスカウンタ
プロフィール
keel
keel
札幌市豊平区の端っこ(現在・東京都新宿区)でアプリ企画とかやってるおっさん
オーナーへメッセージ
インフォメーション


2009年05月27日

『とびっきり!』

古い作品が続くな…
野球とボクシングは週刊ジャンプ(打ち切り)の華と言われるほど、数が多い。
その中の一つ、『とびっきり!』を9位として紹介しておこう。

なんつーか、6~10位は俺の好みが大反映されてるようにも見えるが、気にしない気にしない。
とにかくこれだ。
一応ボクシングマンガだし、ちゃんとボクシングっぽくやってはいるんだが、何か色々なんというかロープびよーんとか。
まあ、その辺は週刊ジャンプだし、ある程度それっぽくやってればいいなら許せると思うので放置。


ポイントとして、とーちゃんの熱いメッセージ、ヒロインの真那ちゃん、ライバルの大場のキャラクター。

とーちゃんの熱いメッセージは、これだけで十分と言えるほどのものだと、俺は思う。
「無駄な努力」という言葉がガキの時分から嫌いだった俺にとって、最も力をくれたといってもいいくらいのメッセージだ。
主人公の嘘を怒らない理由と相まって、かなりいい。
もっとも、当時のジャンプの流れからして少々泥臭く、受け入れがたいスポ根ノリではあるため、印象に残るかどうかはわからんし、あんな父親らしい、母親らしいキャラをもった主人公というのもなかなかない。
ただ、このとーちゃん、医者というわりにはちょっと頭悪過ぎないか? とも思ったが、一夜漬けでボクシングのルールを把握するあたり、一気に勉強するタイプだったと言えばいいのか。


んで、真那ちゃん。
このキャラなんだけど、読んでてどうにも引っかかる点が多く、決して悪いキャラでもいやなキャラでもないのだが、節々に何か「におう」。

最初から通して読むと、この子、始めから主人公がボクシングの素人だと知っていたんじゃないだろうか、と思った。
この子のピンチってのは身から出た錆ではあるし、ちょっと無茶な話ではあるんだけど、それでもだれも助けてくれないところに、嘘でも「俺が」と立候補してきた主人公に賭けてたんじゃないかなーと。
練習しない主人公が疑われたときに、影で必死になるところを見にいって確認? してたりとか。
また、兄に「お前は男を見る目がない」と言われていたにもかかわらず、素人ながら力をつけていた主人公を一目見て大体把握したあとにその話をしなかったところを見ると、見る目がないと言うよりはそもそも見定め自体しておらず、それを指摘していたのだろうかと思った。

やっぱり嘘だろ、というハゲ(俺と真那の方がお似合いだろうとほざいてたハゲ)に対して握りこぶしで殴ったりとかは、お前は何もしてくれないじゃないか、という怒りの表れだったとか。

この辺は、まあ妄想の類だ。
また、一応事故ではあるが主人公に押し倒された際、抵抗をしないというジャンプヒロインにあるまじき暴挙にでたのも印象深い(まあ結果、何も起こらないわけだが)。
腹黒にも分類できそうではあるが、一種スタンダードなヒロインで、それはジャンプの中においてはずいぶんと異色でもあると思う。


ライバルの大場。
キャラクターが、わずか4巻の間でかなりの変貌を遂げたのだが、これが一貫していたと仮定すると、序盤の態度はなかなか興味深いものになる。
ストーリーの流れとして、真那ちゃんを賭けて大場と真那ちゃんの兄の試合が組まれる→兄が怪我→不戦勝で真那ちゃんが大場にハンターチャンス という感じで、そこに主人公が割り込んでくるものだが。
最初からボクシングを生きがいにしていたキャラクターだったとするなら、不戦勝ではなく兄との対戦を(もちろん勝つのを)楽しみにしていたんじゃないだろうか。
そう考えると、もし彼が主人公に勝っていた場合、どういう処遇をするかと考えると、テキトーな理由をつけて、あらためて兄との対戦を要求したんじゃないかと思う。
まあ、創作物にそんな話を持ち込んでも仕方ないことだが。

あとこのキャラの面白いエピソードとして、500円玉を曲げた(←犯罪)どっかのキャラに渡されたとき、ぎゅっと握って、500円玉を元に戻して返したエピソード。
もうすでに人じゃないよな。


セリフがいちいち無駄に熱いこと、熱く真面目な話がかえって笑いを誘うこと、でもギャグとして描いたシーンが全然面白くないことが、その他のポイント。
ギャグがつまんないのは、まあ、ジャンプ打ち切りではありがちだったりする。
真面目にやって笑いを誘うのも、10年後に出てくる天才にはかなわなかったんだろうし。

あと、突然暗殺拳の使い手が一回戦の対戦相手だったり、そのための修行として電車の間をすり抜けるとかやってるのを見て、すわ第二部か!? と勘違いした…覚えが当時にはないんだよな。
何か俺、読んだ当時はその話だけ完全に忘れてたっぽいんだが…


まず1巻のおわり、そして4巻の書き下ろし。この2点がとてつもなく大きい本作品。
色々問題があるんだけど、面白いことには変わりはないということで締めさせていただく。

誰だよ松島君って…とか思った方は、ハードラックをご覧ください。


今日はこれで終わり。


あなたにおススメの記事

同じカテゴリー(漫画/レビュー)の記事
 『サバイビー』 (2009-06-18 00:25)
 『バオー来訪者』 (2009-06-16 09:58)
 『飛ぶ教室』 (2009-06-11 02:24)
 『惑星をつぐ者』 (2009-06-09 03:26)
 『ユート』 (2009-06-06 02:20)
 『タイムウォーカー零』 (2009-06-03 02:11)

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
『とびっきり!』
    コメント(0)