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2009年06月09日

『惑星をつぐ者』


週刊ジャンプには色がある。たまにそぐわない色が表示され、歩調が合わずに消えていく色がある。
その代表格といえる、漢らしい単行本1巻打ち切りが4位、『惑星をつぐ者』。
タイトルの元ネタらしいSF小説は知らん(と言うか俺はSF小説をほぼ知らん)。

それはさておき。

このマンガも多分にSFっぽさを感じられ、大体しょっぱなから話が地球じゃない。
そもそも、地球そのものも地球人自体もいなくね?
グール星人なんてもはやヒト型から外れてるし(メロウスカッコいいけど)。

そんなハードなお話は、すでに10年前には終わっていた。今から25年前な。俺がジャンプ読む前だ。
いや、もっと前に終わってたかな…そもそも始まってもいなかったかもしれない。まだ、「みらいのにほん」は、チューブの中を走る車みたいなものだった頃の話だ。

要するに、ジャンプ名物 罰外満我(ばちがいまんが)だ。

罰外満我(ばちがいまんが)
主に週刊ジャンプより古くから連載される戦い方の一つで、「打ち切り」という製作外部からの罰を恐れず、雑誌の色に合わせるよりもむしろ我が満足することに重点を置くという、とても危険な戦法である。
ちなみにわが国では、集団の中であからさまに違うとしか見えないものが混ざっていることを「場違い」と言うが、当然、罰外満我を発祥とする単語である。 (太公望書林刊『連載漫画の歴史・大全』より)


ナイヴスは渋くてカッコいい、設定が中年よりならおっさんに人気でそうなくらいな、へヴィな主人公だ。
第一話のみ、悪人に見えて実は…別に善人ってわけでもないけど極悪人じゃないや的なエピソードで楽しませてもらった。

また、秘密の暴露で存在自体がギャグになった某宇宙海賊氏(機械苦手とかどうよ)とか、先ほどあげた遅いランチのメロウスとか、出番は少なく印象は弱いものの強烈な個性をもつアン…アンブロウ…だったかな?
そんな、敵であるけど同胞、の描き方も好きだった。


このマンガの良い点の特徴としては、9話しかないのに、意外とすっきり終わってることだ。
これだけでもわりと評価されていいと思うのだが、何よりもキャラクタの立てさせ方が好みだった。
感情を以ってして立ち位置を見せて、作中どんな役割なのかだけではなく、ヒトが生きるための生き方的なものも、キャラごとにあったと思えた(ゾーイはイマイチわかりにくいが)。

難点は、その感情が見えにくい造形の絵だったことや、淡々としすぎて「両手でスパイラルナイフ!?」などの見せ場がインパクトに欠けたことか。
あと、アンブロウがもったいないほど話が短くて、そもそもつながりがうまくいかず、それでどうしても1~3話の流れがつかみにくかった。

逆に、1話、2話、3話でちゃんとわかるのであれば、かなり面白いんじゃないかと思うのだがどうか(その分、4話以降中だるみ? 感が出てくるが)。

連載時には「両手で(以下略)」、遅めのランチにエスカルゴ(語弊あり)、ラストしか印象になかったが、通して読むとかなりびっくりしたのが本当のところ。
1冊だけで済むので、かなりオススメ度が高い打ち切り逸品と、胸を張りたい。

まあ、絵柄で敬遠されそうな雰囲気はぷんぷんするんだけどね…仕方ないけど。

4位はこれで終わり。


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