2009年07月12日
『七夕の国』
えーとさ。
このマンガ、なんか4日前に読んじゃったんだよね…いや、今7月ってのが念頭になくてさ。
だって、北海道では8月7日に七夕やるんだぜ?
というわけで4巻終了シリーズ、『七夕の国』。
このマンガ、なんか4日前に読んじゃったんだよね…いや、今7月ってのが念頭になくてさ。
だって、北海道では8月7日に七夕やるんだぜ?
というわけで4巻終了シリーズ、『七夕の国』。
正直、連載中にチラッと見たところ、そんなに興味のわく漫画じゃなかったし、実は読んだ時も、1巻の昔話が終わったあとしばらくは、そんなに面白みがあったわけじゃなかった。
寄生獣で評判の上がった作者が、また似たような路線のマンガやってるのかなあと思い、打ち切られるのも当然かな? と考えていたんだが、そういう考えは読後にはなくなっていた。
むしろ、4巻で終わったのは最初からの予定だったのではないか、そう思うくらいすんなり終わっていた。
逆に問題点として、そのくらいすんなり終わっているので話としてはあっさりしており、やっぱり打ち切りなのかなと思った。
でも、話としてちょうどいいところで終わってるし、4巻の長さというのは、バトルがないのならば案外長いものである。そう、バトルというのはどうも冗長になりやすいもので、スポーツものなんかは特に間延びしやすい。
ああ、そうそう。戦うわけじゃないんだよな。
力はスゴイ。それは、物語の序盤で完全に示されており、最初は時代劇が始まるのかと思った。
しかもかなり早い段階から、その力はある程度のルールが設定なされており、そのルールに従って描写されている。
まあ、能力は作品を見ての通り、戦いにならない一方的のもの。作者はこういった、圧倒的な力を使うものについての描写が、わりとはっきりしてて面白い。
実際にとんでもない力ではあるのだが、実際にあったらおかしな力だし、作中で描写されるように一度表立ったら簡単なニュースでは済まないクラスのもの。
そういう周囲の騒ぎ方という点に関して、あまり想像力が働かないのか、はたまたその先を読んで、人は結局自分の生活を中核におくだろうと考え抜いたかは、作者本人にしかわからない。
とにかく、その力を持つ者の描写が秀逸と言っていいか、見るものに恐怖をかきたてるようなどこか性格が破綻したような人物像を作り出すのが上手いなあと思う次第。
いつ殺されるかわからない、何を考えているのかわからない。
多大な力を持つものに対し、恐怖を潜ませるには、そういう性格設定であるとより効果的だ。そこが上手い。
この漫画で特に感じたことは、作者の得意分野である。
異形・強大な力・人間に対する説教というのが得意分野と認識されている部分だと思うが、俺がこの作者の得意な部分はもう一つあるのではないか。
死への想像力である。
死とはどのようなものなのか?
それを描きたい、もしくは描く義務を感じているのか、この部分に関して長があると、俺は思っている。
今回はその描写的なものを否定した形で…いや、肯定した上で否定していた。
極めてあっさりとした死を描くわりには、そういう説明的なものは怠らない部分が面白く感じる。
あとは、物語と本当に全然関係ないキャラがわりと主人公にとっての重要な人物になる流れはわりと笑えた。
妄想がちなバイトがあそこまで存在感あるなんて…
逆に、え、これヒロインじゃないの? ってキャラが、存在感薄い眼鏡っ娘&模型の人よりもさらに存在感がなくなるなんて。
他、作者の特徴として気になったのが、人の死に方。
だいたい読んでたら誰が死ぬキャラか死なないキャラかは結構判別つきやすく、悪人はだいたいロクな死に方しない作風だ。
ただし、(死亡フラグ立ったものを含む)善人が唐突に死ぬ時に、物語が動くことが多々あるのが、特徴かな、と思った。
要はまあ、案外普通のつくりでもあるわけだ。なんかすごく淡々と話が終わるためか、そういう感覚も見えづらいという点もあるんだけど。
なんにしても、短くかつ面白い、理想的なつくりの漫画である。
あとは、寝る時に、窓の外が見えないほうがぐっすり眠れるんだけどなあ、と思うだけだ。
今日はこれで終わり。
寄生獣で評判の上がった作者が、また似たような路線のマンガやってるのかなあと思い、打ち切られるのも当然かな? と考えていたんだが、そういう考えは読後にはなくなっていた。
むしろ、4巻で終わったのは最初からの予定だったのではないか、そう思うくらいすんなり終わっていた。
逆に問題点として、そのくらいすんなり終わっているので話としてはあっさりしており、やっぱり打ち切りなのかなと思った。
でも、話としてちょうどいいところで終わってるし、4巻の長さというのは、バトルがないのならば案外長いものである。そう、バトルというのはどうも冗長になりやすいもので、スポーツものなんかは特に間延びしやすい。
ああ、そうそう。戦うわけじゃないんだよな。
力はスゴイ。それは、物語の序盤で完全に示されており、最初は時代劇が始まるのかと思った。
しかもかなり早い段階から、その力はある程度のルールが設定なされており、そのルールに従って描写されている。
まあ、能力は作品を見ての通り、戦いにならない一方的のもの。作者はこういった、圧倒的な力を使うものについての描写が、わりとはっきりしてて面白い。
実際にとんでもない力ではあるのだが、実際にあったらおかしな力だし、作中で描写されるように一度表立ったら簡単なニュースでは済まないクラスのもの。
そういう周囲の騒ぎ方という点に関して、あまり想像力が働かないのか、はたまたその先を読んで、人は結局自分の生活を中核におくだろうと考え抜いたかは、作者本人にしかわからない。
とにかく、その力を持つ者の描写が秀逸と言っていいか、見るものに恐怖をかきたてるようなどこか性格が破綻したような人物像を作り出すのが上手いなあと思う次第。
いつ殺されるかわからない、何を考えているのかわからない。
多大な力を持つものに対し、恐怖を潜ませるには、そういう性格設定であるとより効果的だ。そこが上手い。
この漫画で特に感じたことは、作者の得意分野である。
異形・強大な力・人間に対する説教というのが得意分野と認識されている部分だと思うが、俺がこの作者の得意な部分はもう一つあるのではないか。
死への想像力である。
死とはどのようなものなのか?
それを描きたい、もしくは描く義務を感じているのか、この部分に関して長があると、俺は思っている。
今回はその描写的なものを否定した形で…いや、肯定した上で否定していた。
極めてあっさりとした死を描くわりには、そういう説明的なものは怠らない部分が面白く感じる。
あとは、物語と本当に全然関係ないキャラがわりと主人公にとっての重要な人物になる流れはわりと笑えた。
妄想がちなバイトがあそこまで存在感あるなんて…
逆に、え、これヒロインじゃないの? ってキャラが、存在感薄い眼鏡っ娘&模型の人よりもさらに存在感がなくなるなんて。
他、作者の特徴として気になったのが、人の死に方。
だいたい読んでたら誰が死ぬキャラか死なないキャラかは結構判別つきやすく、悪人はだいたいロクな死に方しない作風だ。
ただし、(死亡フラグ立ったものを含む)善人が唐突に死ぬ時に、物語が動くことが多々あるのが、特徴かな、と思った。
要はまあ、案外普通のつくりでもあるわけだ。なんかすごく淡々と話が終わるためか、そういう感覚も見えづらいという点もあるんだけど。
なんにしても、短くかつ面白い、理想的なつくりの漫画である。
あとは、寝る時に、窓の外が見えないほうがぐっすり眠れるんだけどなあ、と思うだけだ。
今日はこれで終わり。
Posted by keel at 04:53│Comments(0)
│漫画/ジャンプ打ち切り以外/レビュー