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2015年07月13日

『ピンボール』

1984年のピンボール。
ファミコンの黄色いカセット。

あのカセットは、自分の大事なカセットだ。
初めて、誕生日祝いに買ってもらった、ゲームソフトだった。
確か、そうだったはずだ。
もしかしたら、ロードランナーの方だったかもしれない。
いや、でも多分、ピンボールだろう。


人生において、初めてのピンボールが、あの黄色いカセットのピンボールだった。
「ピンボール」というものは、本来、アーケードに置いてある、いわゆるエレメカには属さないゲームの一つ。
そんなことも知らない、当時小学校低学年だった子どもの、大事なカセットだ。


元々、それまで将棋だの麻雀だのと、色々とアナログゲームをプレイしていたのだが、しかしこのピンボールには思い入れがある。
スキルゲームと思わせておいて運ゲー、運ゲーと思わせておいてスキルゲーム。
単純な盤面で、単純な操作で、複雑な結果が出るこのゲーム。
他のゲームと違い、当時は妙にプレイしっきりだった覚えがある。


プレイし始めがどうだったかは、よく覚えていないが、このゲームについてはある程度明確に覚えがある。
初めて10万点を突破した嬉しさも、なぜか覚えがある。
他のゲームも含めた、このゲームを遊ぼうと家にやってきた友達がいた事も、覚えがある。


そういった、記憶の片隅に強く残っているから、このゲームが大事なのかというと、そうではない。
今思い出してみると、ビデオゲームということを考える点において、非常に重要だと今も持ち続けていることに関して、ふと気づいたからだ。

ああ、原点は、このゲームだったんだ、って。


ビデオゲームというものは、様々な形が存在していて、技術先行から生み出されたものや、既存のコンテンツから創りだされたもの、既存の先駆をアレンジしたものがある。
そして、このピンボールは、実際の遊びをシミュレートするという類のものに当たる。

実際の遊びをシミュレートして、それが面白いのか?
普通に考えてしまうと、その遊び自体が面白ければ、面白い。
そう考えてしまいがちだ。

しかし、このピンボールはファミコンのピンボールであり、ファミコンはビデオゲームであり、ビデオゲームにはビデオゲームの面白さというものがある。
ビデオゲームとして面白くないものは、元が面白くても、面白くならないという厳然たる事実がある。

当時、ピンボールが面白いか面白くないかなど知らなかったが、50年以上の歴史を持つ遊びなのだから、ある一定以上の面白さは持っていたに違いない。

そのうえで、その事実と関係なしに、このピンボールは面白かった。
その記憶しかない。

もちろん、いつしか飽きてプレイしなくなったのは違いない。
だが、飽きた理由は、つまらなくなった以上に、次々と新しい、楽しいビデオゲームが顔を見せて来たからだ。
どんなに自分の中で異彩を放ったピンボールも、新しい遊びの中には埋もれるしかなかった。

それだけ、大多数の新しい遊びが生まれ、消えていったのだ。
そういう時代だった。


その記憶を元に、本来のピンボールを遊んでみた時は、がっかりした。
ピンボールじゃない。
あの、ピンボールじゃない。

もちろん、のちのちに遊んだり研究したりして、本来のピンボールが面白いということは理解した。
けれども、自分にはまず先に、あのピンボールが念頭にあったおかげで、本来のピンボールを一から楽しく遊ぶという経験がフイになってしまった。

それは、幸せなことであり、同時に不幸なことだ。
それも、どちらでも、いいと思う。


今、ピンボールを急に思い出したのは、あのピンボールはどこへ行ったんだったろう、ということだ。

カセットそのものは、まあ、予想されるところへと行ったんだったろうけども。

でも、自分の、あのピンボール。

確かな技術で
ビデオゲームならではの
間違いなく面白い

あのピンボール。


ゲームを作る時、あのピンボールをもっと思い出さないとならなかった。

心打つばかりじゃなくて、自然に、隣にある遊び。


足りなかったものは、そこにあったのかもしれなかった。

だから、これからも大事にしていかなければ、そう思った。

もう一度、あのピンボールを探してみよう。


『ピンボール』については、これで終わり。


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