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2017年11月20日

おうぎびき(扇引)

幾本かの違った扇に、色とりどりの紐を附けてこれを鬮引かせ、一番綺麗なものを引き当てたものが大いに喝采されるという遊戯で、平安朝時代から宮中の女房たちの間に行われていた。今でいう福引の一種である、第七十三代堀河天皇の嘉承二年(一七六七)六月、この遊びを行わせわれたことが『讃岐典侍の日記』に
「六月になりぬ。暑さ所せきにも、まづこぞの此の頃は、事もなく御心地よげにあそばせ給いて、思し召し事なれば、まづあすとて我は出でて人たち待ちしに、二車ばかりのりつれて、日ぐらし遊びて歸りしにみれば、こよひとまりて心やすき所にてうちやすまんと思いてとどまりしを、常陸殿という女房、あなゆゆし、ただ参らせ給え、扇引など人々にせさせんなどありし、御扇どもまうけて待ち参らせ給うに、とあれば、此の人たちに具して参りぬ。待ちつけて、泉のありさまうちうちに問いなどして、扇引、こよひはさは、と仰せられしかば、あけんが心もとなさに、こよひと思うに、人たちのけしきのくらくて、見えざらんこそ口をしく候へ、と申ししかば、つとめて明くるやおそきと始めさせ給い、人たち召しすえて、大貳三位殿をはしつめて、ゐあはれたりしに、まづ引け、と仰せられしかば引きしに、うつくしと見しをえ引きあてで、中にわろかりしを引きあてたりしを上に投げおきしかば、かかるやうやある、とて笑わせ給いたりし事を、但馬殿という人の、家の子の心なるやこと人はえせじ。など興じあはれしに、そのをりは何ともおぼえざりし事さへ、いかでさはし参らせけるにかと、なめげに、けふはありがたく覺えゆる。」
とみえている。また第七十六代近衛天皇の久安六年(一八一〇)六月廿二日、丁卯にこの遊戯を行わせられたことが、時の太政大臣藤原頼長の日記『臺記』に、「今日有立后事、辰刻参朝餉、有扇引事、八月四日丁未、丑刻参朝餉、有扇引與。」と記されている。けれども武人の世になってからは、自然とこれは顧みられなくなって、名こそ同じ「扇引」であるが、似ても似つかぬ力比べと変わってしまっている。この力比べは、拇指と食指とで扇を挟んで雙方で引き合う遊びであって、指力の優れた者が勝ちになることはいうまでもない。

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