いたおとし(板落し)

keel

2017年12月03日 23:22

デングリカエリの事を地方によって板落しといっているが、厳格な意味でいえば宙返りの方が当っている。第百二十代仁孝天皇の文化十三年(二四九〇)刊行の喜多村信節の『嬉遊笑覧』は曰ふ。「「東京夢華録駕登實棲諸軍呈百伎條に両々出陣格闘、作奮刀撃刺之態、百端訖一人棄刀在、就地擲身皆着有聲謂之板落云々」。この板落といえるは宙返りなり、筋斗は勢すくなく板落はいたく勢あるさまにや、さてこの戦闘の学び今歌舞伎のタテというものに似たり」とある。「でんぐりかえり」の項を見よ。

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