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2006年02月16日

プレイ側から見た選択肢

前回はゲーム中の目標や、結果と関連した選択肢の話だった。これは正直、作っている側、もしくは攻略している層の感覚だ。ノベルゲームのみならず、普通、ゲームのプレイヤーからはゲームの中身など見えないものだ。

そこで、プレイヤー視点から立って見た、ゲーム中の選択肢のありようを考えてみる。
プレイヤーはゲーム中に選択肢がでてきた場合、どう判断するか想定してみる。

「俺は昼飯を食いに食堂へ行こうと思うんだ」
「ふうん。じゃあお前どうする?」
1・俺も食堂へ行こう
2・いや、弁当があるからここで食うよ
3・人に聞く前にお前はどうなのよ

昼休み、友人と昼飯について会話する三人組。一人が食堂へ行こうといっているところにもう一人がどうする? とプレイヤー≒主人公に尋ねている。

1の選択肢だけど、まずは相手方からの提案を素直に受け止めるという選択。根が人に合わせるタイプのプレイヤーならば躊躇せずに選ぶと思われるが、ひねくれモノは相手の言いなりにならない選択をしたいだろうし、ゲームになれたプレイヤーは「これは作り手が意図した方向に動かすための選択だな」と深読みして選ばない(もしくはわかってて選ぶ)と思われる。
もしくは、食堂に行こうという友人との好感度を上げる(恋愛ゲームならば攻略対象にいい印象をもたれるための努力)ために選択する。
すなわち、極めてスタンダードでありがちな選択肢となる。

2の選択肢は、意地を張ってこの場にとどまる選択肢だ。人の誘いを素直に受けない、またはゲーム的についていかないとどういう展開になるか楽しみ、というひねた選択肢である。
しかし、この選択前に条件がついていると選択の感覚が変わる。例えば、この前のシーンで主人公が弁当を用意していた描写があった場合、それを念頭に入れた人は2を選ぶ確率が高まり、1を選択しようとしたプレイヤーにとっては悩む選択となる。さらに用意した弁当が攻略対象による手のものだとしたら…
悩ませるシーンを作る選択肢となりうる選択肢だ。

3はたずねてくる友人の真意を引き出そうとする選択肢。自分の意見をいわずに人に尋ねる態度が気に食わない、全員の意見を一通り聞いてみたいというタイプのプレイヤーが選ぶであろう選択肢。
これまた前提で少々変わり、今までの展開や登場人物の模様から他に選択肢があるはずなのに、1、2の選択肢にない。ならばこれしかない、という理由で選択される可能性がある。
また、攻略対象の好感度を上げるために(以下略)
選択肢から疎外されたプレイヤーの受け皿となりうる選択肢。

とりあえずなんとなく3つの選択肢を挙げてみたが、こうしてみると一つの設問に最低3つの選択肢は必要があるんじゃないだろうか? 2択というのは、もちろん場合にもよるが、選ぶ方にとってあまり価値がないのかもしれない。
というか、俺は選びたい選択肢がないからよく3番目の選択肢を選んでしまうので、正直、そんな幅の狭い選択肢なら選ばせなくていいよ、とか思うことも多々あった。

そのため、プレイのテンポを下げる選択肢なら、始めから見えないほうがいいのでは? と思うことがあった。

RPGでは既に実践されており、コンシューマの古参RPGドラゴンクエスト3では、行かなくてもいい街を置いておき、その街の存在を知らなければ行かなくていい、イベントもこなさなくていい、という形にして選択を迫ること自体を避けて足かせを外した(同作品中に他の例もある)。

シューティングゲームでこれをやったのは、ハドソンから出たミリオンヒットのファミコンソフト、ドラえもん。このゲームの2面、魔境編はシューティングゲームなのだが、基本的にはシューティングゲームらしく一方的に縦横にスクロールして(これだけでも画期的だったが)進めるのだが、ところどころに分岐点があり、その分岐点の目印で画面外に出るように十字キーを押しているとあら不思議、十字キーを押していた方向に画面がスクロールするじゃありませんか。
その後は分岐したまま先に進んだり、本筋に戻ったりと分岐点により違うけど、いつもの当たり前のルートではない方向へ進める、という部分を持ちながら、選択を迫らない選択肢の存在を実現することに成功している。

話は大きくそれたが、選択すること自体もプレイヤーに選択させる、ということも必要になってくるのではないだろうか。実生活においても、風呂に入るか入らないかや食事するかしないかはともかく、おかず一品の塩加減からトイレに入る時間まで選択させられたらゲンナリすると思う。それをプレイヤーにさせるのはどうか?

それならば前述の3つの選択肢も、尋ねてくる友人の設定に問題がなければ、始めから選択を迫らずにそのまま食堂へ向かうように話を進め、選択したければ選択したいというアクションを起こさせて選択させるという方法を用意するのも良いのではないか。


見えない選択肢の話はここで切り、次は選択肢の意義を考えてみたい。作り手で言う選択肢の意義は、結果の反映が意味のある、選択によってそれぞれ変化のある選択肢だったか、だった。
しかしプレイヤーから見た視点は違う。選択することによって、その選択がきちんとゲーム中に反映されているかどうか確認できたかどうかだ。

例えば、前例で上げた3つの選択肢の結果、尋ねた友人が
1・「そうだな、食堂へ行こう」
2・「いや、いいからいいから食堂へ行こう」
3・「俺はもちろん食堂へ行くつもりさ、だからお前も行くべ」
と答え、どれを選んでも結局無理やり話の流れで食堂に行かされるならゲンナリする。答えようによって好感度が変わる、と言っても結果が変わったように見えないと、いくら数字上で変化があったとしても、選択に期待したシーンを全く見ることができないのならば意味がない。プレイヤーの期待に全部応えられなくとも、選択した意味がなかった、と思わせては選択肢がうざったく見えてしまう。それなら始めから選択肢を用意しないほうがいい。ちなみにゲームを製作する場合に選択肢をいくつか削ろうとする場合、真っ先に削るべき選択肢とは、こういったものだ。

確かに選択肢にバラエティがあれば選ぶ方もあれこれ考えて悩んでくれるだろう。しかし、その悩んだ結果がどれを選んでも同じだったとしたら。悩む楽しみを捨ててしまう可能性が高い(ただ、攻略された結末として、そういう事実が知られてしまうのはそれほど問題ない)。

選ぶ側としては、最低限の選択肢を用意、不要な選択を迫られない、選択が後に反映される、というものを求めているのではないだろうかと分析した。

あと、突拍子のない選択肢
「そうだな、俺は飯の前にトイレ行ってくるよ」
「ところで君はガンダムは好きかね?」
1・はい
2・いいえ
を提示され、しかも2を選んだらいきなりバッドエンド(話を進めたあとにバッドエンドの方が性質が悪いが)。流れと無関係な選択肢がでてくることと、それ以上にそんな選択肢がゲームの進行の鍵を握ってしまうのは求められていないだろうし、最悪の場合それだけでやめてしまう可能性がある(例外的に、お笑いゲーだったらアリ)。

これも、分析に加えておこう。

経験を元にして、ざっと軽く書いてみた。この他、選択肢の前後のつながりや話の流れ、選択肢自体が伏線となる…ということも思いはつくが、ちょっと細かい話になるのでパス。これ以上の続きは、気が向いたら記すことにしよう。

ちなみに見えない選択肢だが、グラス学園物語などでは、割り込みという形で実現している(宣伝)。

今日はこれで終わり。


突然ですが、ここでクイズです。

メタルKに登場する主人公、冥神慶子が飼っていた犬の名は?

前回の答えは…

A・4年3組。沙羅は見た目10歳ってことになります。

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